みなさんは、法人の登記簿謄本(現在事項証明書など)が必要な時、法務局まで取りに行っていますか?
法務局から近ければ問題ないのですが、遠い場合はなかなか取りに行くのも手間ですね。
今回は、ネットで請求して届けてくれる「登記ねっと かんたん証明書請求」をご説明します。
登記ネット かんたん証明請求とは?
登記に関することをネット上で処理できるようにしている法務省のサイト「登記・供託オンライン申請システム」の中の1機能として、かんたん証明請求があります。
法務省の登記に関する手続きがこのサイトもしくは、専用ソフトをつかってネットでできるという素晴らしいシステムです。専用ソフトを使って、土地や法人の登記申請ができるのですが、そちらの業務に関しては、土地家屋調査士や司法書士がメインとなりますので、今回は省略します。個人でも申請は可能ではありますが、電子証明書の発行などが必要なので、e-GOVなどの電子申請とはちょっと違う感じになります。
登記申請は前述のように、ちょっとややこしい準備が必要なのですが、証明書を請求するだけなら、アカウントを作成して、簡単に請求をすることができますので、今回はそちらを紹介します。
注意事項
1点だけ注意することがあるのですが、このシステムは利用時間が決まっています。その時間以外は受付やログインすることができなくなりますので、注意が必要です。
利用時間は平日の朝8時30分~夜9時までとなっています(令和6年8月1日現在)
IDを作成しよう!
それではIDを作成しましょう。
必要な情報は次のとおりです。
- IDの名称:任意で決められる半角英数字で11文字まで。すでに使用されているものははじかれます。
- パスワード:任意で8文字から20文字。半角英数字と記号。英字、数字、記号が最低1種類必要。
- 氏名とフリガナ:氏名、フリガナとも姓と名の間の空白不要です。
- 郵便番号と住所
- 電話番号(FAXは任意)
- メールアドレス
- 秘密の質問の選択と答え。
申請者情報の登録を行い、情報を入力していきます。完了したらメールアドレスに認証情報が送られてきますので、認証情報入力画面にそれを入力すれば、登録完了です。
その日から使えますし、それ以外に必要な書類などもありません。
これだけお得です!
まず法務局行かなくても手続きできるのが便利すぎる。
そして料金も少しお得。郵送での請求で500円。法務局まで取りに行くのであれば、480円!法務局にいって、請求する場合は600円ですから、100円以上お得になります。
ただし、支払いは銀行での支払い(インターネットバンキングかペイジー)しか対応していないので、あらかじめどちらで支払うか考えておいた方がよいでしょう。
「銀行での支払いだと振込手数料がかかるので、金額としてあまり差がないのでは?」とお思いの方、ご安心ください。銀行の手数料は0円なので、500円ないし480円で登記事項の発行が可能です。
試しに480円で建物の登記事項、法人の登記事項を請求して、法務局に取りに行ってみました。
インターネットで申し込んだことがわかるように、申し込み分を印刷して、法務局に行くとなんと、ネット専用の窓口があるじゃないですか!(大阪法務局北出張所)。申込書を受付で渡して(箱みたいなものにいれる)待つこと10分ほどで、請求していた登記事項証明書を無事GETできました。
正直これめっちゃ便利です。わかっている人が法務局にいくのでしたら、そんなに苦労しなくて法務局で請求できるのですが、やはり始めてはちょっと難しいところ。
これなら法務局で迷うことなく、ゆっくりパソコン見ながら検索して、目的の登記事項証明書を探すことができます。その後も郵送か取りに行くか選べるのもよいところ。急いでほしいときでもしっかりとスピード対応してくれるので、安心です。