風俗営業の規制及び業務の適正化に関する法律(風営法とします)において、風俗営業は種類分けがされております。ここでは、風俗情報サイトにおいて分けられている風俗営業の業種が、風営法上、どの種類に該当するのかを説明いたします。
当事務所が大阪での取り扱いとなりますので、大阪でのサイト情報を中心にお伝えします。
「大阪 風俗」でgoogle検索いたしますと、いろいろな風俗情報サイトがヒットすると思います。たくさんの数がありますが、今回は情報量が多く昔から情報サイトとして定評のあるシティヘブンさんの大阪地方の情報を参考にして、そこで区分けされているジャンルから解説させていただきます。
ヘルス
ヘルスは法第2条第7項第2号に該当し、下記の条文で定義する営業となります。
個室を設け、当該個室において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業(前号に該当する営業を除く。)
e-Gov法令検索
「(前号に該当する営業を除く。)」とは、1号営業のことを指し、業種でいうとソープランドのことです。
お店で性風俗のサービスが受けられる業態です。一般的な感覚からすれば、この形態やソープランドがもっとも普通(お店で受付して、サービスをする人がおり、サービスをする場所があること)なはずですが、サイト情報で見たらわかりますが、圧倒的に数が少ないです。
それもそのはず。この営業形態で届出を提出することは大阪ではできません。大阪府下全域が禁止区域となっているからです。これは法律ではなく、各都道府県の条例で決めていますので、都道府県ごとに状況は違います。「ヘルスを作って一儲け」を考えておられたかた申し訳ありません。新規で開業は不可ですので、現在営業されているヘルスを買い取る以外に大阪で営業する方法はありません。
余談ですが、ヘルス店の紹介の中に「マット」という記述のある店が複数あると思いますが、これはもともとソープランドだったお店が建物そのままでヘルスへと業種変更したためです。
ホテヘル、デリヘル、エステ・アロマ、待ち合わせ
これらは法第2条第7項第1号に該当し、下記の条文で定義する営業となります。
人の住居又は人の宿泊の用に供する施設において異性の客の性的好奇心に応じてその客に接触する役務を提供する営業で、当該役務を行う者を、その客の依頼を受けて派遣することにより営むもの
e-Gov法令検索
はい、すいません。現在のいわゆる性風俗のものはほとんどがこの条文に該当する営業ということになります。
風営法での違いは業種の違いではなく、「受付」があるかないかの違いです。
ちょっとよーくご覧ください。各お店にはどの場所で営業しているか書かれているものと、「市内派遣OK」とか「○○で待ち合わせ」みたいな感じのものの2種類に分かれます。このうち営業場所を特定してある店舗や、「地下鉄梅田駅3番出口スグ」とか書かれているものは「受付」を設けているか、その可能性が高く、それ以外の場合は「受付」を設けていません。
この「受付」がある形態の営業については、現在届出を出すことができなくなっており、今「受付」があるところは、昔それがOKだったときに、届出を出したお店(既得権)となります。
現在、大阪での法第2条第7項第1号による新規の営業届出は、事務所に「受付」を設けることはできません。また、別の場所に「受付」を設けることもできません。
ヘブンさんによる営業形態による分け方は、
・デリヘル・・・デリバリーヘルス。お客様の希望するところに派遣をするタイプ。
・ホテヘル・・・ホテルヘルス。受付のあるところが多く、お客様といっしょにホテルに行くタイプ。
・待ち合わせ・・・特定の場所で待ち合わせるタイプ。待ち合わせたあとにホテルへ行く流れになるでしょう。
・アロマ・エステ・・・サービス内容にマッサージ要素が加わる。性感マッサージなどのテクニックも充実。
その他の同項に該当する営業
最後に条文の同じ項に該当する営業を上げておきます。
- 法第2条第7項第1号 ソープランド ※大阪新規不可
- 法第2条第7項第2号 ヘルス ※大阪新規不可
- 法第2条第7項第3号 ストリップ劇場
- 法第2条第7項第4号 ラブホテル、レンタルーム
- 法第2条第7項第5号 アダルトショップ
- 法第2条第7項第6号 出会い喫茶 ※大阪新規不可
- 法第2条第7項第1号 デリバリーヘルス
- 法第2条第7項第2号 アダルトビデオ、グッズ等の通信販売